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2024-06-26更新

用途地域と13種類の区分

みなさんは「用途地域」という言葉を聞いたことはありますか?
実はどこでも好きな建物を建てれるわけではありません。
都市部では住宅、商業、工業など、違う土地利用の地域が混じっていると、生活環境や利便性が悪くなります。そこで、都市計画法では住宅地、商業地、工業地など13種類に区分し、これを用途地域として定めています。
用途地域が指定されると、それぞれの目的に応じて、建てられる建物の種類が決められます。
今回は「用途地域」についてご紹介します。

 

●用途地域とは?

「用途地域」とは、土地の利用目的別に区分された地域のことを指し、住宅地、商業地、工業地、農業地などがこの分類に含まれます。
この制度は、都市空間をバランスよく整備し、住みやすい環境を作り出すために欠かせない重要な要素です。
そのため、建築物の高さや容積率、使用目的などに制限を設け、地域ごとに最適な環境を保持しています。

●住宅系

・第一種低層住居専用地域
小規模な住宅、小・中学校、診療所、寺院などが建築可能な地域です。

・第二種低層住居専用地域
第一種低層住居専用地域の用途に加え、コンビニなどの小規模な店舗や飲食店も建築可能です(150平米まで)。

・第一種中高層住居専用地域
住宅、病院、高校・大学、中規模の店舗や飲食店などが建築可能な地域です。

・第二種中高層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域の用途に加え、中規模のオフィスビルや1,500平米までの店舗も建築可能です。

・第一種住居地域
住宅、病院、大学、店舗や飲食店、オフィスビル、ホテルなどが建築可能な地域です。

・第二種住居地域
第一種住居地域の用途に加え、パチンコ店やカラオケ店も建築可能です。

・田園住居地域
建築物の用途は、低層住居専用地域に建築可能なもの、または農業用施設(農産物直売所・農家レストラン等で面積500平米以内のものなど)に限られます。

・準住居地域
第二種住居地域の用途に加え、営業用倉庫や、小規模な工場、自動車修理工場も建築可能です。

●商業系

・近隣商業地域
住環境悪化の恐れがある工場や、危険性の高い工場以外は、さまざまな用途の建築可能な地域です。

・商業地域
近隣商業地域と異なり、ナイトクラブや個室付浴場の建築も可能な地域です。

●工業系

・準工業地域
住環境を悪化させる恐れのある工場や危険性の高い工場、個室付浴場以外であれば、さまざまな用途の建築が可能な地域です。

・工業地域
学校や病院、ホテル、映画館などの建築が認められません。住宅や店舗の建設は可能で、どんな工場でも建てることが可能です。

・工業専用地域
専ら工業の利便を増進する地域です。どのような工場でも建設可能である一方、住宅、学校、病院、ホテル、映画館などの建築は認められません。

●用途地域の指定なしとは

用途地域はすべての地域で指定されるわけではありません。用途地域が指定されていない区域を「用途地域の無指定」あるいは「用途地域の指定なし」といいます。
用途地域の無指定(指定なし)の地域は、次の区域内において存在します。
市街化調整区域
都市計画区域外
準都市計画区域
非線引都市計画区域

●用途地域のしてなしの区域で建築できる建物と建築制限

用途地域の指定なしの地域では、用途制限に縛られることなく建物を建築できます。ただし、次の場合は一定の制限や規制が適用されることがあります。

市街化調整区域:開発許可が必要な場合がある

都市計画区域外:水道やガスなどの生活インフラを自分で整備をしなければならない場合がある

非線引都市計画区域:地方自治体が条例により制限を設けていることがある

●まとめ
用途地域が指定されている地域では、建物の用途の制限と合わせて、建て方のルールが定められています。
例えば、面積と建物の床面積の比率(容積率)、道路の幅に見合った建物の高さなどのルールがあります。
「用途地域」を確認すれば、購入する家の周辺に、将来どんな施設が建築される可能性があるか知ることができます。

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