地鎮祭とは ― 建築のはじまりを告げる大切な儀式 ―
建物を建てる前に行われる「地鎮祭(じちんさい)」。
これは工事の安全と、建物が末永く繁栄することを願い、土地の神様へご挨拶をする日本の伝統的な儀式です。
地鎮祭は必ず行わなければならないものではありませんが、古くから日本では「ものづくりの始まりを大切にする文化」として受け継がれてきました。
土地を使わせていただくことへの感謝と、無事に工事が進むよう願う気持ちが込められています。
地鎮祭で行われる主な儀式

地鎮祭の中でも特に印象的なのが「鍬入れの儀(くわいれのぎ)」です。
施主や施工者が鍬や鋤を持ち、盛砂に鍬を入れる所作を行います。
このときに掛け声として発せられるのが
「エイ!エイ!エイ!」
という声です。
この掛け声は、工事の始まりを神様に告げ、土地を清める意味を持つものとされています。
一声ごとに鍬を振り下ろす動作を三回行うのが一般的で、「三」という数字が縁起の良い数とされていることにも由来しています。
地鎮祭のお供え物に込められた意味

地鎮祭では、米・酒・海のもの・山のもの・果物など、自然の恵みを神様にお供えします。
これらは「この土地からいただく恵みに感謝する」という意味を表しています。
地域によっては、その土地の名産品をお供えすることもあり、地鎮祭には土地とのつながりを大切にする日本ならではの考え方が感じられます。
地鎮祭が持つ、もう一つの役割

地鎮祭は神事としての意味だけでなく、
関係者が一堂に会し、工事への意識を共有する場
という役割も担っています。
施主様、設計者、施工者が同じ場で工事の無事を祈ることで、
「安全第一で建物をつくっていこう」という気持ちを改めて確認する大切な節目となります。
建築の第一歩として
地鎮祭は、目に見える工事が始まる前の、静かで厳かな時間です。
この儀式を経て、いよいよ建築工事がスタートします。
私たちは、こうした日本の伝統や想いを大切にしながら、
一つひとつの建物づくりに真摯に向き合ってまいります。
