3000万円特別控除とは?マイホーム売却でしっておきたい制度♪
3000万円特別控除とは?
【譲渡所得課税で使える特例・控除】
マイホームを売却したときの譲渡所得には所有期間に応じた税率で所得税などが課せられます。
ただし、一定の要件を満たせば、譲渡所得課税の特例により、冒頭で述べた特別控除額を譲渡所得から差し引くことができたり、課税そのものが繰り延べされたりします。
例えばマイホームを買い替えたときに、元の住宅の売却価格よりも高い価格の住宅に買い替えると、譲渡所得への課税が次回の売却時まで繰り延べられるのが「買換え特例」です。
また2009年か2010年に取得した土地を売却すると、譲渡所得から1000万円が差し引ける特別控除もあります。
なかでも多くのケースで利用されているのが、「3000万円特別控除」でしょう。
これは文字通り、マイホームを売却したときの譲渡所得からる3000万円を控除できる制度です。
【3000万円特別控除の要件】
3000万円特別控除を利用したときの税額の計算式は以下のようになります。
税額=(譲渡所得−3000万円)×税率
つまり譲渡所得が3000万円以下であれば税金がかからないというものです。
この3000万円特別控除を利用するための要件は以下のとおりです。
要件の中でポイントになるのは、「売却した年の前年または前々年に同じ3000万円特別控除を利用していないこと」という点です。
つまりこの控除は一度利用したら2年以上経たないと再び利用できないということです。
★夫婦共有なら3000万円控除も2人分
マイホームを売却したときの3000万円特別控除は、所有者1人1人が利用することができます。
したがってマイホームを夫婦で共有していた場合は、夫婦それぞれが控除を受けられるのです。
仮にマイホームを売却したときの譲渡所得が6000万円だったとしましょう。
夫婦がマンションを1対1の割合で共有していた場合、それぞれの譲渡所得は2分の1の3000万円ずつとなります。
そのため、夫婦ともに3000万円特別控除を利用すれば、2人とも税額がゼロになる計算です。
【3000万円特別控除と住宅ローン控除は二者択一】
マイホームを売却したときの譲渡所得への税金を減らすことができる3000万円特別控除ですが、自宅を買い替える際には注意が必要です。
というのも、マイホームの売却で3000万円特別控除を利用すると、買い替え先の新居で住宅ローン控除が使えなくなるからです。
具体的には、新居に入居した年と、その前の年の2年間に旧居の売却で3000万円特別控除の適用を受けていると、住宅ローン控除は使えません。
また新居に入居した年の翌年から3年以内に旧居を売却し、3000万円特別控除の適用を受けた場合も同様です。
マイホームを売却して譲渡所得が出た場合は、3000万円特別控除を利用するか、新居で住宅ローン控除を利用するか、どちらがトクかを比較して決める必要があります。
住宅ローン控除では、住宅ローンの年末残高の0.7%相当額を所得税や住民税から控除できます。
控除される額は新築の場合、建物の種類や環境性能により年間で最大35万円、13年間の控除で最大455万円です。
仮に買い替え先のマイホームで住宅ローン控除を最大限利用できたとすると、400万円超の税負担を減らすことも可能です。(※2022年度 税制改正により、住宅の省エネ性能に応じて限度額等条件が変わりました)
一方、3000万円特別控除を使って400万円以上の譲渡所得課税を減らせるのは、下記のとおり短期譲渡所得では約1010万円以上、長期譲渡所得では約1969万円以上の場合です。
【3000万円特別控除Q&A】
★3000万円特別控除に必要な手続きは?
3000万円特別控除を利用するには、売却した翌年に税務署へ申告が必要です。
申告時期は通常の所得税の確定申告と同様、2月16日~3月15日です。
申告の方法は、税務署に出向いて提出するほか、郵送で送付する方法、電子申告・納税システム(e-Tax)で申告する方法などがあります。
控除を利用しても納税が必要な場合は、申告と同時期に税務署または金融機関で納付します。
あるいは申告時に振替納税の手続きをすると、指定の口座から自動引き落としとすることも可能です。
なお、住民税は特に申告をしなくても、所得税の申告書で普通徴収を選択すれば後ほど役所から納税通知書が送られてきます。
給与所得者の場合、税額が少額であれば特別徴収を選択して給与から天引きにすることも可能です。
★手続きに必要な書類は?
3000万円特別控除の申告には所定の申告書のほか、譲渡所得の金額を計算するための「譲渡所得の内訳書」を提出する必要があります。
申告書や内訳書は税務署で配布しており、国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。
また添付書類として物件を取得したときと売却したときの売買契約書や仲介手数料の領収書などのコピーや、土地・建物の全部事項証明書が必要です。
このほか、売却したときに住んでいなかった物件の場合は、以前に住んでいたことを証明するための戸籍の附票などの書類も添付します。
★相続した不動産を売却した場合は?
親から相続した住宅を自宅として住んでいた場合、その住宅を売却したときにも3000万円特別控除を利用することができます。
しかし3000万円特別控除が利用できるのはあくまで居住用財産、つまりマイホームなので、子がその住宅に住んでいなければ控除の対象にはなりません。
不動産を売却したときの譲渡所得は、売却した価格(収入金額)からその不動産を買ったときの取得費と、売ったときの譲渡費用を差し引いた金額です。
親から相続した不動産を売却したときの取得費は、親がその不動産を取得したときの購入代金や仲介手数料などから計算することになります。
親がその不動産を取得したときの取得費が不明なときなどは、売った金額の5%を概算取得費として計算することができます。
この場合、子が相続したときに支払った登記費用や不動産取得税なども取得費に含めることができます。
譲渡所得への課税は売却した不動産を所有していた期間によって税率が異なります。
所有期間が5年以内なら短期譲渡、5年超なら長期譲渡となり、長期譲渡のほうが税率が低くなるのです。
親から相続した不動産の売却では、親が取得した時期から所有期間をカウントすることができます。
もし親がその不動産を所有していた期間が5年を超えていれば、子が相続してすぐに売却しても長期譲渡となるのです。
★相続税を取得費に加算できる?
親から相続した不動産を売却した場合の取得費は、親がその不動産を取得したときの費用が基本ですが、さらに相続したときの相続税を加えることができます。
これを「取得費加算の特例」と呼びます。
取得費加算の特例を利用するための要件は以下のとおりです。
特例で取得費に加算できるのは、相続税のうち売却した不動産に対応する税額分です。
具体的には以下の計算式で求められます。
取得費が大きいほど不動産を売却したときの譲渡所得が小さくなり、課税額が軽くなるメリットがあります。
そのため、相続税の対策を考えるときには、相続した不動産を売却したときの譲渡所得課税についても考慮する必要があるでしょう。
★相続した空き家を売却した場合は?
親のマイホームを相続して売却するときに3000万円特別控除を利用するには、相続した子がその住宅に自宅として住んでいたことが原則になります。
ただし、相続した住宅が空き家だった場合は、期間限定の特例として3000万円特別控除を受けることができます。
親のマイホームを相続した子がその土地や建物を売却し、一定の要件を満たせば譲渡所得から3000万円を控除できるのです。
これを「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例」(空き家の3000万円特別控除)と呼びます。
この特例が受けられる空き家は、以下の要件をすべて満たす必要があります。
また、空き家の3000万円特別控除を利用するための要件は以下のとおりです。
相続した空き家の売却で取得費加算の特例を受けている場合は、この3000万円特別控除を利用することはできません。
詳しくは国税庁のHPへ↓↓↓
No.3302 マイホームを売ったときの特例|国税庁 (nta.go.jp)
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