リフォームで家の防犯性を高める
家庭の安全は、すべての家族にとってとても大切な事です。
近年、住宅侵入や空き巣のリスクが増加しており、防犯対策の重要性はますます高まっています。
そこで今回は、リフォームを通じて家の防犯性を高める方法についてご紹介します。
1.窓
警察庁が公表しているデータでは、一戸建て住宅において、空き巣の侵入口としてもっとも多いのは「窓」であることがわかっています。
また、共同住宅においても、表出入り口の次に窓が空き巣の侵入口として狙われています。
そのため、空き巣の被害を防ぐためには、窓における防犯性を高めることが必要です。
空き巣に狙われやすい窓をチェックして「侵入しにくい」と判断されるような窓に防犯リフォームすることが大切です。
【特徴1】家族や近隣住民の死角になりやすい
部屋が庭木に囲まれているなど、家族や近隣住民の死角になりやすい部屋に設置された窓は、侵入口として狙われやすい傾向にあります。
警察庁が公表しているデータでは、空き巣が周辺の下見でもっとも気にすることは「人通りや人目が少ないか」という点であることもわかっています。
もし死角になりやすい窓がある場合は、窓の防犯性を向上させるための対策について検討しましょう。
【特徴2】サイズが大きく出入りしやすい
窓のサイズが大きい場合、窓ガラスを割った際に侵入しやすいため、空き巣の侵入口として狙われてしまうおそれもあります。
とくにサイズの大きい掃き出し窓が設置されているバルコニーは、空き巣の侵入口として狙われやすいため、掃き出し窓への対策で防犯性の向上が期待できるでしょう。
たとえば、警察庁のデータによると、侵入窃盗犯が侵入経路として窓を選ぶ場合、一戸建て住宅では居室の次に「バルコニー・縁側」が狙われていることもわかっています。
一方、共同住宅では、バルコニーが侵入口としてもっとも狙われているため、掃き出し窓が設置されるバルコニーでの防犯対策は必須です。
【特徴3】格子やシャッターが設置されていない
窓に格子やシャッターが設置されていない場合、それらが設置されている窓と比べて、窓の防犯性が低くなってしまう傾向にあります。
格子やシャッターが設置された窓は、取り外しなどに時間がかかるため「侵入しにくい窓」と判断されることも期待できるでしょう。
たとえば、警察庁のデータによると、空き巣が侵入をあきらめる時間の目安は5分で、5分以上かかると約7割の空き巣が建物への侵入をあきらめるとされています。
そのため、空き巣の被害を防ぐには、格子やシャッターなどの設置によって、侵入に時間がかかる状態をつくっておくことも大切です。
窓における防犯リフォームの種類
窓における防犯リフォームには、窓シャッターや目隠しルーバーの取り付けなどの方法があります。
ここでは窓における防犯リフォームの種類を学び、建物における防犯性の向上を目指しましょう。
【種類1】窓シャッターの取付
窓における防犯リフォームの1つである窓シャッターは、窓を覆うことで、ガラスを割られるリスクが軽減できるのも特徴です。
また、窓シャッターを閉めておくことで、空き巣が侵入前に下見する際に「侵入しにい窓」と判断されやすい状態もつくれます。
とくに窓に電動シャッターを取り付けた場合は、手で開閉するのは難しいため、空き巣に狙われた際でも侵入にかかる時間が長引かせられるでしょう。
【種類2】格子の後付け
窓における防犯リフォームの「格子の後付け」は、窓の屋外側や室内側に格子状の柵を取り付ける方法です。
窓に格子を取り付けた場合、外から室内が見えにくい状態となるため、入居者の生活の様子を確かめにくくなります。
入居者の生活が把握できないことで侵入をあきらめる可能性もあり、防犯性の向上が期待できるでしょう。
【種類3】目隠しルーバーの取付
窓における防犯リフォームの「目隠しルーバーの取り付け」は、羽板と呼ばれる細い板が平行に並んだ柵を、おもに窓の屋外側に取り付ける方法です。
目隠しルーバーは、外からの視線を遮る目的で取り付けられる場合が多く、空き巣から室内の様子を見えにくくする効果も期待できます。
また、空き巣が窓から室内に侵入する際、目隠しルーバーが取り付けられていれば、侵入にかかる時間を長引かせることもできるでしょう。
【種類4】内窓の新設
窓における防犯リフォームの1つである「内窓の新設」は、既存の窓の内側に窓を新設し、二重構造とする方法です。
窓を二重構造にすれば、空き巣は侵入する際に2つの窓を突破しなければならず、侵入までの時間を長くする効果が期待できます。
また、防犯ガラスが使われた内窓を新設することで、内窓における防犯性の向上も期待できるでしょう。
【種類5】防犯ガラスへの交換
窓における防犯リフォームである「防犯ガラスへの交換」は、おもに通常のガラスよりも強度が高い強化ガラスに交換する方法のことをいいます。
強化ガラスは、通常のガラスよりも3〜5倍の強度があるため、空き巣が窓ガラスを割るまでにかかる時間も長くできるでしょう。
また、防犯性の高い強化ガラスは、傷が入らない限り20年以上の耐用年数も期待でき、メンテナンスの頻度を減らせるのも魅力です。
【種類6】補助錠の新設
窓における防犯リフォームの「補助錠の新設」は、既存の窓に錠を追加し、1つの窓に2つ以上の錠を設置する方法です。
窓に補助錠を設置していれば、窓ガラスが割られて解錠された場合でも、ストッパーとなっている補助錠が窓をロックしてくれます。
そのため、空き巣は補助錠も解錠しなければならない状態となり、侵入までに時間がかかります。
室内への侵入に時間がかかれば、侵入をあきらめる可能性もあるため、補助錠によって窓の防犯性の向上が期待できるでしょう。
【種類7】防犯フィルムを貼る
窓における防犯リフォームの1つである「防犯フィルムを貼る」という方法は、強度が高いフィルムを窓に貼ることで、窓の割れにくい状態をつくるのが特徴です。
強度が高い防犯フィルムであれば、金属バッドなどで何度か強打しなければ窓ガラスを割れません。
そのため、空き巣が窓ガラスを割るまでに時間もかかる上、大きな音が何回もでてしまうことで、侵入をあきらめる可能性もあります。
【種類8】窓用センサーライトの設置
窓における防犯リフォームで窓用センサーライトを設置することで、窓に人が近づいたことを検知して、照明が点灯する仕組みをつくることもできます。
もし空き巣が窓に近づいた場合、窓用センサーライトの点灯によって窓の周辺が明るくなるため、侵入をあきらめる可能性があるでしょう。
そのようにして窓の防犯性を向上させられる窓用センサーライトは、人から放出される赤外線を感知する仕組みが採用されています。
そのため、空き巣が近づいた際に窓用センサーライトを正しく作動させられるよう、赤外線が感知できる角度に照明を調整しておくことが大切です。
【種類9】防犯アラームの設置
窓における防犯リフォームで、窓に防犯アラームを設置すれば、窓が開いた際に大きな音で異常を知らせてくれます。
もし室内に入居者がいない場合でも、周囲に異常を知らせてくれるため、空き巣が侵入をあきらめる可能性もあるでしょう。
また、空き巣が窓ガラスを割る前に、窓に防犯アラームが設置されているのを見つけた場合、侵入をあきらめる場合もあるかもしれません。
防犯アラームによって音量などが異なるため、設置する窓や周囲の建物までの距離にあわせて商品を選びましょう。
2.玄関
戸建て住宅への強盗の侵入経路は、窓からが一番多く次が玄関です。
玄関からの侵入の内で最も多い手口は無締りです。
無締りとは、施錠されていない玄関ドアから訪問客を装って堂々と家の中に入っていく手口です。
強盗を働いた後、玄関を出る際に一礼して去っていく犯罪者もいるそうです。
その為、窓の防犯性を高めると共に玄関の防犯性も高める必要があります。
ちょっとお隣に回覧版を持って行くだけだから…、ゴミ出しをするだけだから…という時に、鍵をかける人は多くはありません。
そのタイミングを狙われてしまうのです。
そして鍵をかけない人の多くは、かけ忘れではなく、わかっているのに施錠しないという状況です。
ではなぜ、施錠しない人が多いのでしょうか?
その理由は鍵の施解錠が面倒だからではないでしょうか?
もし、鍵を出したりしまったりしなくても施解錠ができるなら、両手にごみを持っていても、お隣に行くだけでも、鍵をかけるのが面倒ではなくなります。
玄関のカギを見直す意義はここにあります。
スマートキーに変更すると、リモコンをポケットに入れておくだけで鍵を施解錠できます。
その結果、無締りを防ぐことができ、防犯性を高められます。
その他にうっかりの施錠忘れによる無締りも全くないとは言えません。
外出から帰宅した時には、家に帰りついた安心感で、ついつい鍵をかけるのを忘れてしまうことがあります。
そのまま、家族が就寝してしまうと、無締りの玄関から強盗犯が侵入してきてしまうかもしれません。
スマートキーは帰宅時にはオートロックにするなど、生活習慣に合わせて使いやすい設定にできます。
3.フェンス
外構をフェンスで囲うことで侵入経路を限定できます。フェンスで家が囲まれていることから、玄関など、限られた場所からしか侵入できなくなります。
塀も同様に侵入経路を限定することが可能です。しかし、飛び越えられてしまうと、外から不審者の姿が見えなくなってしまいます。
そのため、敷地内の見通しが良いフェンスの設置が、防犯対策に向いているのです。
また、空き巣などの不審者は、犯行に及ぶ前に敷地内や家の中の様子をチェックし、留守かどうかの確認を行っています。
その際、フェンスがあれば目隠しになって、敷地内の様子がすぐに分からないため、不審者の偵察を防げます。
フェンスを選ぶ際に抑えておくべきポイント
【ポイント1】
先ほどもお伝えしましたが、敷地内を完全に覆ってしまうと、不審者が侵入した際に外からは見えなくなってしまいます。
そのため、防犯対策でフェンスを設置する場合、見通しの良いタイプのフェンスを取り付ける必要があります。
そこでおすすめなのが、格子タイプや目隠しタイプのフェンスです。
格子タイプや目隠しタイプなら、目隠しをしつつ、見通しの良さをある程度確保できます。
さらに、侵入者が簡単に乗り越えられない高さのものを選ぶことで、防犯効果を高めることが可能です。
格子タイプ・目隠しタイプのフェンスは、太陽の光を取り込むことができ、風通しが良いといったメリットもあります。
【ポイント2】
玄関など表向きの防犯だけでなく、勝手口や人目につきにくい場所にもフェンスを張りましょう。
実は、不審者は周囲から見えにくい建物の脇や、裏手側をよく狙うのです。
家の周りをフェンスで囲うことで、不審者に防犯意識が高い家と思わせることができます。
家の表ではなく、正面からは見えない家の脇や裏手などにフェンスを取り付ける際は、価格が安いメッシュフェンスがおすすめです。
また、フェンスの設置に加え、隣の家と自分の家との境界に扉を取り付けると、さらに防犯効果がアップします。
【ポイント3】
クラシカルな剣先デザインのフェンスは、防犯対策におすすめです。
設置することで、フェンスの尖った部分が外からの侵入の障害になります。
さらに、不審者に防犯性の高さをアピールすることも可能です。
また、防犯対策になるだけでなく、見た目が美しいのも剣先デザインのフェンスの魅力。
オシャレな模様が施されている、デザイン性が高いものを設置することで、素敵な外観にすることができます。
まとめ
防犯対策は、家族の安全と安心を確保するために重要です。
今回紹介した方法を取り入れることで、総合的な防犯対策を実現できます。
リフォームをお考えの方は是非松阪産業株式会社にお気軽にご相談ください。